これでばっちり!!教育実習

今回は、前回まで紹介してきた私の教育実習生として体験をふまえ、今まで学校現場で実際に実習生に指導してきた内容を紹介し、教育実習特集のまとめにしたいと思う。また、この内容は県内の某短大で、教育実習希望者を対象に講話をさせてもらった内容でもあることを付け加えておきたい。(ぜひ、前回までの内容を一読してほしい。カテゴリー「教育実習」)

○教育を取り巻く現状

それではまず、簡単に教育を取り巻く現状にふれておきたい。平成14年度から新教育課程が完全実施され、完全週5日制が導入されて久しい。中学校学習指導要領総則には「学校の教育活動を進めるに当たっては,各学校において,生徒に生きる力をはぐくむことを目指し,創意工夫を生かし特色ある教育活動を展開する中で,自ら学び自ら考える力の育成を図るとともに,基礎的・基本的な内容の確実な定着を図り,個性を生かす教育の充実に努めなければならない。」とある。(小学校でも総則の内容はほとんど同じである。)そして、学習内容の削減などを含めた「ゆとり教育」がさかんにすすめられてきた。しかし、その「ゆとり教育」の弊害が叫ばれ、国民的議論となり、先日中山大臣が指導要領の見直しを示唆するなど、教育の基盤そのものが問い直されていることも承知のことと思う。さらに、子どもを取り巻く現状も非常に厳しいものがある。毎日のように重大犯罪の低年齢化が取り沙汰され、いまわしく悲しい事件が続発している。その原因として、学校の指導の在り方の是非論以外に、家庭の教育力の低下が指摘されている。そういう時代だからこそ、学校に向けられる期待が今まで以上に大きく、かつ背負っている責任も重いといえる。教育実習も期間の長短はあるものの、担っているものは同様である。だからこそ意義は大きい。

教育実習生を迎える実習校は、実習生が教師を目指しているという大前提で全面協力をする。少々厳しいが、2~4週間の実習で、授業の進度は遅れ、実習生の指導後の後補充もしなければならない事態が出てくる。さらには学級経営を立て直す必要もあるかもしれない。しかし、それは承知の上で実習校は実習生を迎えていることを知っておいてほしい。将来の教師、もしくは何らかの形で教育に携わる者としての活躍を期待しているからである。だからこそ、期待と不安が交差すると思うが、臆する必要はまったくない。思いっきり子どもたちと向き合ってほしい。そして、かけがえのない貴重な体験にしてほしい。

○教育実習のための準備                                           

まず、教育実習の前に、実習校で事前打ち合わせをする必要がある。そのためにアポを取り、余裕を持った期日を設定する。(実習生本人が実習校に電話で確認することがほとんどであろう) 実際の打ち合わせは、教務主任、教科指導教員、学級担任と行う。(中学校の場合)教務主任とは、「学校教育目標」「校時」「週時程」「出勤簿に替わる公簿の有無」「実習全体にかかわる注意事項の有無」等の確認、教科指導教員とは「授業予定単元(実際に授業する予定の学習内容)」「全体的な児童・生徒の様子(雰囲気)と特に配慮すべき事項の有無」「授業の進め方の基本的なモデル」等の確認、学級担任とは、「学級目標」「学級の全体的な様子と特に配慮すべき児童・生徒の有無」等の確認が大事である。その他、知っておきたいことがあれば、遠慮なく尋ねるべきだ。特に2週間という短い期間の実習においては、何もない状態で私のように実習に臨むよりイメージトレーニングしやすい。最後に、授業の準備のために、教科書・教師用指導書を借りてほしい。もし、借りることができなくても、コピーをしてもらう。

○実習期間中と1日のおおまかな流れ                                         

まず、実習期間中における流れを確認すると、児童・生徒との顔合わせ→授業参観→実際の学習指導→査定授業→授業整理会→まとめとしての学習指導→お別れとなる。実習期間中に学校行事などの取り組み(たとえば運動会、文化祭、音楽コンクール、クラスマッチなど)が入ると、授業をする機会が極端になくなることがあるので要注意である。また、私のように授業参観はほとんどなく、すぐに授業をしなければならないこともあり得る。また1日の流れは職朝(職員打ち合わせ)→朝の会→授業→給食指導→授業→清掃指導→帰りの会→ (実習の反省)(部活動指導)(教材研究)となるだろう。帰りの会後は、実習校の意向に即した形になると思われる。ただし、部活動指導はよほどの余裕がある場合を除き無理であろう。小・中学校とも、指導の兼ね合いで空き時間が生じると思うが、教材研究、学級事務の補佐、実習日誌の整理、もしくは児童・生徒指導などで、空き時間は瞬く間に消化されるだろう。

○注意してほしいこと

当然であるが、教育実習は遊びに行くのではないし、楽しいだけがすべてでもないことをわかってほしい。何もかも楽しかったという教育実習もあれば、そうでない実習もあるだろう。人間一人一人が違うように、実習校の実態も実習もさまざまである。私のように荒れた実習校で、苦しさや悔しさが多かった実習もすべて「あり」、である。すべてがかけがえのない経験になる。

<礼儀について>まず、実習校に敬意を払い、謙虚さと感謝の気持ちを忘れてはいけない。また、服装、髪型、化粧のしかた、言葉遣い、挨拶、等は社会人として常識的な範囲で考えてほしい。時間厳守は原則である。もし遅れたりした場合は必ず連絡を入れる。さらに朝は余裕を持って登校し、実習生控え室の清掃はもちろんのこと、その他しなければならないことがあるかどうかは指導教員に尋ねてみるとよい。また、1日の実習内容がすべて終わり放課する場合、勝手に自己判断で帰らず、必ず指導教員の許可を受けることも忘れてはならない。その際に、実習日誌も提出する。

<授業について>教材研究が命である。必ず授業の略案と板書計画をつくることが大切である。また、授業で使う学習プリントや資料の作成もある。その際に、学習指導要領を読み、学習目標や指導する際の留意事項を理解しておけば鬼に金棒である。さらに自宅で一人声を出して模擬授業を行うとイメージしやすい。実際の授業の中では、大きな声、見やすい板書の工夫(字の大きさ、色づかい、レイアウト)、目線(アイコンタクト)、子どものつぶやきを大事にすることを忘れずに。私もよく言われたが、学ぶことは「真似ぶ」ことである。時間と相手の都合が許せば、ぜひ指導教員はもちろんのこと、他の教師や実習生の授業を参観させてもらうのも参考になる。積極的に働きかけてほしい。最後に、査定授業の指導案作成はなるべく早く取りかかることだ。作成自体に時間がかかるうえ、早く取りかかれば、指導教員や先輩教師の指導・助言を生かすことができ、何度もあるであろう手直しにも柔軟に対応できる。

<児童・生徒共に>とにかく無理して時間をつくってでも、子どもとのふれあいを大切にしてほしい。「子どもがあっての教師である。」

<健康について>疲れが相当蓄積するだろうと思う。だからこそリフレッシュも大事である。睡眠を十分取れないと思うが、若さで睡眠不足を乗りこえてほしい。

<夜の反省会>夜の反省会(飲み会)は誘われたら必ず参加をして、教師の生の声を聞いてほしい。日頃聞けないことを遠慮なく尋ねることができる。しかし、次の日のことも考えて二日酔いにならないよう上手につきあうこと。

<緊急事態の場合>思わぬ事態(たとえばセクハラなど)が生じた場合、すぐに自分の学校(大学など)の担当教師に連絡を入れ、指示を待つこと。

<評価について>実習生の努力に見合う評価をそのまま行う。実習校が一番見たいのは、授業のうまさより実習生の熱意である。

どうですか?ひとつでも参考になったことがあったでしょうか?はっきり言って、休職しているこの私がこのような記事を書くことにためらいがあります。でも、現在このような私でも、何か力になれることはないだろうかと思い、このブログを立ち上げました。私の真意が少しでも伝わることを願いながら、何度もこの記事を読みかえし、書き直しました。つたない文章ですが、この記事を読んでいただいた方で、何か得るものがあればと切に願っています。もし、何か不明な点などありましたら、遠慮なく質問してください。また、ご意見をいただけたら幸いです。最後まで読んでいただいて嬉しいです。

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やっぱり教師になろう!

前回の続き、教育実習特集~!!

「さあ~。気合いだ~」自分を奮い立たせたが、とにかく眠たい。規則正しく生活していた私にとって睡眠2時間というのは、日頃から切れの悪い私の頭をさらに鈍いものにしていった。「Y下先生、それでは行ってきます」「(笑顔で)はい、頑張ってください」(えーっ、教室に来られないんだ)授業初日は、Y下先生の進め方をまねて授業を行った。それぞれのクラスの子どもたちは最初は目新しさに喜々としているが、授業が進んでいくと共に発言が途絶えがちになり、そして反応が消えていく。顔も死んでいく・・・。その雰囲気が私にしっかり伝染し、雰囲気をさらに重たいものにしていく。もうどん詰まり。冷や汗もので授業を終え、すぐに次のクラスへ。その繰り返しで授業が終了した。

(何がいけないんだ)いけないもへったくれもない。何を隠そう、授業をやっている私が全然楽しくないのだ。授業2日目以降、反省をふまえ、授業をアレンジしてチャレンジする。次の日もそして次の日も。疲れは蓄積されていく。教材研究をしてもうまくいかない。授業を失敗することもさることながら進度も大幅に遅れていった。相変わらずY下先生は笑顔をたたえ、私に授業の全てを任せた。

実習校は学習環境が落ち着いていなかった。学校がとにかく汚い。授業が始まっても教室に入らず廊下にたむろする。もちろん掃除もしない。学校内外で喫煙、家出、万引きなどいろんな問題行動が頻発していたようだ。3年生の廊下を歩いていると、ボンタン(異常にダブダブになったズボン)をはき、そり込みを入れたツッパリ連中が、いつも挑戦的な目つきで下から私を睨む。こっちも負けじと気合いを入れる。もし何かきっかけがあれば一発触発状態だ。たぶん強いか弱いかを見定めていたのだろうと思うが、幸いなことにこれといった衝突はなかった。ある日の朝の打ち合わせのこと。生徒指導の先生が「家出をしていた○○を今日の朝4時に見つけ、先ほど警察に連れて行きました。」と報告があった。安堵する教師たち。私はその報告を聞き、衝撃を受けた。(そんな時間に動いている教師がいるんだ・・・・)たぶん、家出以来探し続けてあったのだろうと思う。

査定授業の準備も並行した。それまでに指導案を書いた経験がない私は、寝る暇なく教師用指導書を参考に何日もかけて作成していった。ワープロさえない時代、手書きで何度書き直しただろう。期限ぎりぎりで作り上げた指導案を、たまたま学校に残ってあった元担任のM先生から印刷をしてもらい、労いの言葉をいただいた。涙が出そうになった。

査定授業は失敗に終わった。時間も15分オーバーし、それでも指導案の最後までたどり着けなかった。授業の反省会では、ひとしきり厳しい意見をもらった後、A先生がこう言ってくれたことを今でも覚えている。「今日の授業の値うちは、生徒たちがGTU先生の授業を盛り上げようと頑張っていたことだと思う。GTU先生、何年もやっている私たちよりうまく授業ができるはずはないんだよ。だから、GTU先生、試験、頑張って。仲間になろう」

実習期間中、生徒とのふれあいはもちろん、2週間で3回も飲み会に連れて行ってもらったことなど、楽しいこともたくさんあった。人によっていろいろだろうが、「きつかったけど楽しかった。やっぱり教師はいいなあ」と言える実習もあると思う。でも、私はこの言葉で言い尽くせる。

「きつかったーっ!!」

授業の準備で身体はボロボロ。授業は失敗し続け心もボロボロ。授業はもちろん、指導案でさえ指導という指導もなかったことに対する憤りと悔しい気持ち。荒れた現場の事実。教育実習後、正直なところ、「こんなはずじゃなかった。自分は教師に向いていないんじゃないだろうか?」私の気持ちは揺れた。しばらくの間何も手につかず、スランプ状態に陥った。持っていた自信らしきものも見事に吹き飛んでしまった。

しかしその後、私は改めて教師になることを目ざした。落ち込んだ私を立ち直らせてくれたもの、それは・・・査定授業の反省会の時に励ましてくれたA先生の言葉と協力してくれた子どもたちの顔だった。そしてアメリカ遊学以来、あたため続けた中学教師になることへの思いを振り返った。「荒れた姿を見せる子どもたちに寄り添っていきたいと思ったのは誰だ?」「その時の自分に満足せず、共に成長していきたいと思ったのは誰だ?」(失敗してきつい思いをして良かったんだ。男子一度志を立て、郷関を出ずれば死すとも帰らず。そうだ、時間ないぞ)それからというもの、教員採用試験に驀進していった。そして、幸いなことに大学卒業後、県内の都市部にある公立中学校に新規採用として勤務することとなる。

私の中学生になる息子が先日、3日間校区の小学校に職場体験学習に行ってきました。これは今はやりの取り組みで、総合的な学習の時間をまとめ取りして数日間にわたってさまざまな職場で行われています。息子の所属学年は4年生で、担任の授業補佐(TT)や、休み時間、清掃活動、朝・帰りの会の指導?など、ほぼ現場の教師と同じ仕事を行ったそうです。最終日の帰りの会ではお別れ会をしてもらい、クラスの子どもたちから寄せ書きと記念写真、手紙をもらって喜んで帰ってきました。私「学校はどうだった?」息子「とても楽しかったよ。学校の先生になろうかな~。」私「・・・・・」まあ、それはそれでいいか。「いい思い出ができて良かったなあ」でも息子がもっと成長して、教師になりたいと言ったなら、いろんな話をその時はしてあげたいと思います。「お父さんがあの時学校を休んで家にいた理由はね・・・・。でも、自分で決めたことだからしっかり頑張りなさい」と励ましてあげたいなあ。

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う、うそやろ~

「教育実習」特集~!!ということで、今日は教育実習について私の体験談を紹介したいと思う。かれこれ20数年前のことだから、記憶をたどりながらインパクトに残っていることをあげてみたい。(そういっても結構覚えているのです)教師となって今までに、教育実習生の指導教諭や新任教諭の指導教官を経験させてもらった。その際、指導のもととなっているのが、私自身の教育実習体験である。

教員採用試験の勉強が順調に進んでいた6月、いよいよ母校の中学校に2週間教育実習に行くこととなった。実習開始1週間前の事前打ち合わせは、教科担当の教師(Y下先生)との顔合わせと教科の指導学年、進度の確認、私の中学校時代の担任の先生(M先生)との雑談程度の簡単なものだった。しかし、M先生から教師を志望しているのかどうかはきっちり聞かれた。「はい、来月の採用試験に向けて頑張っています」胸を張って答えた。所属学年は希望通り1年生。教科指導は1年地理、2年歴史。(当時はザブトン型といって、1年は地理、2年は歴史、3年は公民と各学年を通して分野別に学習を進めるやり方だった)私自身も別に質問することもなく(というか、何を質問するべきなのかもわからなかった)、中学校を後にした。「すごくおおざっぱでいい加減な打ち合わせだったなあ」大学などでは現在模擬授業や指導案作成等の懇切丁寧な指導があるらしいが、そんなことを一度も受けた記憶がない私は、指導案?何それ?状態だった。確かに試験勉強はしているが、実際の授業となると未体験ゾーンである。今まで経験してきた家庭教師とは訳が違う。ただ、私の大学の名誉のために付け加えておくが、教職課程の講義の中にはこういう類の指導は今ほどではないにしてもあっていたと思う。ただ、教師になるつもりはさらさらなかった私の頭の中からすっぽりと抜け落ちていただけなのだろう。もしかしたら講義を欠席していたかもしれないという最悪の状態だった。教科書や教師用指導書も借りれず不安もあったが、「どうにかなるだろう」とたかをくくっていた。ただ、武田鉄矢の顔と私の顔がすげ替わっている金八先生が授業をしている妄想だけは描いていた。これをイメージトレーニングというらしいが、私の場合は妄想トレーニングというべきか。髪をかき上げ、つばを飛ばしながら「人という字は・・・・・」

1日目月曜日、張り切って自転車に乗って学校に行き、早速朝の全校集会で生徒たちとご対面。(自動車で行ってはいけないと大学から指導あり)集会後、2時間目の1年生の授業に臨んだ。ザワザワ・・・・後ろに立った私を興味深そうに振り返ってみる生徒たちに、引きつった愛想笑いを浮かべた。Y下先生から見学しておくようにと指導があり、授業を参観した。Y下先生は教科書を生徒に読ませ、大事なところに線を引かせる。その後板書しながら説明をする。生徒たちは黙って話を聞き、黙々とノートに写す作業を進めていく。質疑など一切なし。授業の最後に小テストをさせて、となりの生徒と自己採点、回収といった淡々とした授業の展開であった。「こんなことでいいのか」率直な感想だった。しかしその後、1日目3~4コマ?の授業を終えたY下先生からびっくりする一言が私に投げかけられた。「えーっ!!!」

「明日の授業からは全部GTU先生が指導してください」(そ、そんな・・・)絶句。「は、はい」(そんなのありかよ・・・)実習生は5名来ていたが、その先陣を切って明日から授業をするようになった私。他の実習生の授業デビューの形はそれぞれだったが、私ほど過酷な条件下での実習生はいなかった。Y下先生から手渡された2冊の教科書と教師用指導書を半分パニックになりながら食い入るように控え室で読みながらも、「うそやろ~」状態だった。部活動指導なんてあったもんじゃない。実習日誌をまとめ終え、すでに帰ってしまっているY下先生の机の上に提出して退校。夕食もそこそこに1年地理と2年歴史の授業準備に取りかかる。深夜何時までかかっただろう。推定睡眠時間2時間。明日の朝は音楽コンクールに向けての朝練習がある。そんな毎日が2週間続く・・・。

今、激しい雨が降っています。私的には雨は好きです。でもこの雨のおかげで被害が各地に出ているようです。もし、このブログに遊びに来られた方や親類縁者の方で被害に遭われた方がいらっしゃったら、心からお見舞い申し上げます。それと、昨日は本当にラジオの件はすみませんでした。私が気づいたのは11時45分。ブログで訂正をした後ラジオのスイッチを入れると、「全国の天気」。やっぱり終わってた。聴きたかったなあ。でも、仕方ないか・・・。もし諸富教授の話を聞かれた方がいらっしゃったら、簡単で結構ですのでどんな内容だったか教えていただけないでしょうか。助かります。よ~し、今日は聴くぞ~。(気合いを入れすぎたらだめなんですよね)リラックス、リラックス・・・

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