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日本人だからってなめるなよ!

  大学での生活は、学食でコテコテとした、いかにもカロリーの高そうな朝食をバイキング形式で取る。外国人はとにかくよくしゃべりよく食べる。若い頃はスタイル抜群だった女性が中年になったら肥満体型になる人が多いのもわかる気がする。その後バスに乗ってドミトリー(外国人専用の校舎)に移動。午前中くそおもしろくもない英会話のカリキュラムに沿って授業が進められ、このカリキュラムで英会話の力がついたのかどうかは疑わしい。03

  午前に授業が終わったら昼には寮のある大学に戻る。学食でまた例のごとくコテコテ昼食を取り、その後は自由に時間を過ごす。夜は夜で夕食も学食ですまし、金と時間に余裕があるときは大学にあるバーに行き、酒を飲む。(大学にバーがあるってさすがアメリカ)そして部屋に戻り、ラジオを聴きながら眠りに就く。そんな平凡で変化のない毎日を送り続けた。時折合間を見つけて、02近くの観光スポットやネバダ州の国定公園やロサンジェルス(ココはとにかく刺激的でした。後日書きます。)などにも出かけたが、アメリカに来た当初の新鮮な感覚と留学を思い立った決意が、刺激のないサンタクルーズでの生活の中で薄れていくのを感じた。

 何かが違う?!

  寮の同室の二歳年下のダニエルというルームメイトとは全くうまくいかなかった。自分自身、相手を許そう、認めようと思いたいタイプの人間であると思っていたが、こんなわがままなヤツは今まで見たことがないと思えるほど気が合わなかった。彼が落ち着いて部屋で過ごしている姿は一度も見たことがないし、部屋で一緒に談笑したりしたことも一度もなかった。今思えば、Y氏(幼稚園からのかけがえのない親友)からもらった日の丸を部屋の壁にしっかりと掲げていたので、極端なナショナリズム者と思われ、危険視されていたのかもしれないし、黄色人種に対する差別が根底にあったのか、その真実はわからない。彼は毎日いつも缶ビールを片手に酔っぱらっていた。消灯時間が来て、私が寝ている部屋のドアを突然どーんと荒々しく開け、鼻息荒く部屋に戻ってきたかと思うと、奇声をあげてわめき散らし、さっさと部屋を出て行く。いかれているとしか思えなかった。何度か無礼打ちにしようかとも思ったが、こんなヤツのためにせっかくの留学が台無しになったら金と時間がもったいないし、傷害罪で強制送還でもされてもかっこがつかない。また言い争ったとしても、自分は英語で文句を言えないから、こいつとはけんかにもならないだろうとも考えた。このときほどつくづく英語が上手に話せたらと、悔しい思いをしたことはない。

よくぞ我慢したと自分自身をほめたい。今ある日米友好関係に少なからず貢献したというわけだ。しかし本音を言えば、ルームメートと仲良くやれている他の留学生がうらやましかった。ルームメートと楽しく過ごし、英語力をもっと付けたいという企画は絵空事となった。

  私もそんな部屋にはいたくもなく、他の留学生やパーティーで知り合った友人の部屋で時を過ごした。ただし、その時間は実際の生活に使える英語力を身につけるいい機会になったことは幸運だった。暗い部屋に戻り電灯を付け、ベットに身を横たえる。旅立つ前にY氏が手渡してくれた「男子一度志を立て、郷関を出ずれば死すとも帰らず」と書かれた日の丸を仰ぎ見ながら、これが自分が望んでいたアメリカ留学生活なのか、アメリカに来たことは間違っていたのか、ホームシックと重なり落ち込んでいった。(続く)

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