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今すぐ日本に帰ってこい!

   変化の少ない毎日の中でも、心に希望をもたらせてくれたものがあった。それは、日本にいる友人たちや家族から時々送られてくるエアメールだった。友人からは激励と共に、それぞれの就職活動の進捗状況、大学で所属していたサークル活動の様子が綴ってあった。誰と誰が付き合いだしたとか、コンパで誰が酒に酔っぱらい、こんな醜態をさらしたなどのしょうもない報告がほとんどだったが結構笑えたし嬉しかった。日本での懐かしい光景といろいろな人たちの顔がよみがえる。それに加えて、今まで年賀状以外一度も手紙など書いたこともないであろう親父が、安否を気遣うつたない内容の短い手紙と共に、日本のいろいろな食材(梅干し、なめたけ、ふりかけなど)を段ボール一杯に送り届けてくれたことには、胸が一杯になった。

   「一人きりになって、自分を探しにアメリカに行く」などとかっこいい言葉でアメリカに旅だった自分だが、結局のところ自分はアメリカにいるだけで、遠い日本にいる家族や仲間たちから生かされ、支えられていることを実感させられたのだった。「頑張れ!待ってるぞ!」手紙に記されたその言葉だけで十分だった。自分のメールボックスに目をやり、エアメールが来ていないかを何気なく確認してる自分がいた。
 

  そんなある日、いきなり日本からコレクトコールがあった。交換手を通した電話の主は親父からだった。「家族に何かあったのだろうか?どうしたんだろう!」動転して受話器をとり「もしもし」と返答するやいなや親父の怒声が突然飛び込んできた。「お前、今から日本に帰ってこい!」こっぴどく1時間説教された。私はひたすら受話器に向かって頭を下げ、謝り続けた。というのも、私は定期的に近況を知らせる手紙を書くと約束していた。アメリカの生活に慣れたことと同時に元来の筆無精が手伝って、「連絡がないのは無事の証拠」と手紙一つさえ送らない馬鹿息子に、何かあったのではないかと心配でいても立ってもおられず、英語を話せる知人を通じてコレクトコールをかけてきたのだった。(私は箱入り息子だったのです。)日本とアメリカという遙か遠い国をまたに、コレクトコールで1時間も説教され、見えない親父に向かって頭を下げ続けた人物は世界中そうはいないだろうと、今でも思う。(是非その姿を想像してください。読者の皆さんも笑えるはずです。)電話料金もきっと高かったはずである。
 

  大学では週末に、決まって学生たちのパーティーが開かれる。授業が行われる一週間(五日間)の疲れをいやし、次の週への鋭気を養うためらしい。私もパーティーによく参加させてもらい、私の癒しとなった。そのパーティーの中でアメリカ人はもちろんのこと、ブラジル・ベネズエラなどの南米系、日本・韓国・インドネシアなどのアジア系、フランス・ドイツなどのヨーロッパ系、サウジアラビア・エジプトなどの西アジア・アフリカ系の留学生との交流は本当に刺激的だった。特に日本人の女性しか知らない自分にとって、異国の美人と話ができること04は絶好の機会であり、精一杯今まで習った単語を思い出し、ユーモアとジェスチャーを織り交ぜながら、自分らしさで英会話に磨きをかけられた時間だと思う。私は正直に言って大学まで英語は得意教科だった。しかし9年間の日本における英語の授業は自分にとってはアメリカでは使い物にならなかった。今までの日本での授業はどんな意味をなしていたのだろう。教科書はウイッキーさんのワンポイント英会話(古すぎる~(^_^;))、英単語は自己学習で十分と思う。そのような反省から日本における英語科教育のカリキュラムが大きく変遷していったことは周知のことである。今のカリキュラムが充分であるかどうかはわからないが・・・(続く)

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