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教師なんて全く興味なし

  「教師になれ・・・」

  自分を探すためにアメリカまで来た私は、以前から教師になろうなど、一度も考えたことはなかった。逆に忌み嫌っていたと言っても過言ではない。確かに、大学では教職課程を履修していたのは事実である。それは教師になろうなどと崇高な考えを持って履修していたわけでなく、動機は極めて不純で、在籍中に何か資格をとれという親父の半強制的な押しつけでやむなく履修していただけだった。教職課程を履修していた友人からたまに「教師になるのか」と尋ねられたら、

  「給料は安いし、子ども相手にチーチーパッパなどできるか。ましてや今時の教員は、児童や生徒から馬鹿にされたり、訳のわからない子どもが校内暴力や対教師暴力などで世間を騒がせているじゃないか。そんな割の合わない教師なんて俺は全く興味はないよ。」

と、教師を目指している友人への返答はこのようなものだったのである。

   今思えばひどいもんだと思うが、実際に当時の日本ではメディアが毎日のように、校内暴力とか対教師暴力に関するニュースを伝え、世間をにぎわせていた。「教育の崩壊」「教育現場の荒廃」という文字がいたるところで吹き荒れていた。漠然とではあるが、会社に勤め、英語を生かした仕事をやることが自分に合っているのでは?と考えていた自分に、なぜそんなささやきが聞こえたのだろう。これは今でもわからない。あの声の正体は誰だったのか・・・・。
   その後、この晩のできごとが頭から離れることはなかった。自分が探し求めていたものは教師だったのか。教師という仕事は自分に合っている仕事なんだろうか。教師になるためには採用試験があり、合格を勝ち取るのはなかなか難しいと聞いたことがある。難しい試験に合格し、自分は教師になれるんだろうか。また、自分が教師になれたとして、どんなことができるんだろうか。子どもたちとうまくつき合っていけるのだろうか。反面、日本に帰国した後、真顔で「俺、教師になる。」と言ったとき、親や友人たちは腰を抜かすほどびっくりするだろうなあ。もしかしたら額に手を当てられ、「熱でもあるんじゃないの?」と馬鹿にされるかもしれないと思った。(続く)

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